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法人組織が教育・研修にかける金額は、年間1人当たり、たった・・・円

法人組織で最も重要な経営資源は、人材です。人材の差が、サービスや製品のレベルとなり、同業他社との差別化になりやすい要因ともなります。

では、高いレベルの人材を維持するために、法人組織では何をすべきでしょうか?「幸の日も毛深い猫」という言葉があります。
これは組織運営の際に、人事・組織運営の面からの対策を、頭文字を取って集めたものです。もし、人事面で運営に迷われている場合は、以下の箇条書きを思い出して検討すると良いでしょう。

さ:採用・配置(適材適所の配置、非正規・派遣社員の正社員化など)
ち:賃金・報酬(成果主義的な給与体系、賞与の配分制度の見直しなど)
の:能力開発(OJT、Off-JTなど)
ひ:評価(成果主義、360度評価の導入、目標管理制度)
も:モチベーションアップ・士気向上(表彰制度など)
け:権限移譲
ぶ:部門設置(専門部門の設置、事業部別組織への変更、プロジェクトチームの立ち上げなど)
かい:階層別分け、階層のフラット化
ね:ネットワーク活用(外部連携、外注活用、産学官連携など)
こ:コミュニケーション(会議の設置、意思疎通の向上、SNSの活用など)

今日は能力開発について、教育・研修の面から現状を報告いたします。

従業員の育成方法として、現場教育である「OJT」と、通常業務を離れて行う教育・研修である「OFF-JT」があります。
また、従業員が職業に関する能力を自発的に開発し向上させる「自己啓発」も方法として考えられます。まずは、OJTとOFF-JTの取組の実態を確認しましょう。

法人組織がOJTとOFF-JTのいずれを重視するかを、規模別に確認したものですが、「OJTを重視する」、「OJTを重視するに近い」の回答で大半が占められており、OJTを重視しています。一方、「OFF-JTを重視するに近い」、「OFF-JTを重視する」も、双方の回答を合わせると20%を超えており、OFF-JTを重視する法人組織が一定数存在しています。

参考文献:「平成30年度中小企業白書 第3章:人材活用面での工夫による労働生産性の向上」より

法人組織側が人材育成・能力開発はどのような効果があると考えているかを確認しましょう。「顧客満足度の向上」、「従業員のやる気(モチベーション)の向上」、「職場の生産性の向上」が高い割合となっています。人材育成・能力開発 が各方面に良い効果をもたらすと認識していることが考えられます。

では、令和元年度の法人組織の教育訓練への支出状況を見てみましょう。
教育・研修であるOFF-JT、または自己啓発支援に支出した法人組織は57.5%です。OFF-JTと自己啓発支援の両方に支出した法人組織は25.0%、OFF-JTにのみ費用を支出した法人組織は29.4%、自己啓発支援にのみ支出した法人組織は3.1%です。
一方、どちらにも支出していない法人組織は 41.6%います。
OFF-JTに費用を支出した法人組織の割合は、平成30年度に比べても増加傾向にあります。

※厚生労働省:「令和元年度能力開発基本調査」より

OFF-JTに支出した、従業員一人当たり平均費用を見ると、1.9万円と前回(1.4万円)に比べ増加しています。3年移動平均を見ても、近年、同程度の水準で推移していることがうかがえます。
一方、自己啓発支援に支出した、従業員一人当たり平均費用を見ると、0.3万円と前回と変わりませんが、3年移動平均で推移を見ると、減少してきている傾向になっています。

※厚生労働省:「令和元年度能力開発基本調査」より

皆さんは、どう思われたでしょうか?私は、意外と低いと思いました。

資本金2000万円以下の法人組織では、従業員の平均給与は、425万円(男子517万円、女子258万円)となっています。

参考資料:「国税庁 令和元年度民間給与統計調査」より

この平均給与を満たすための売上高は、一般的には給与の3倍の額が必要と言われています。
つまり、年間1275万円の売上高を立てるために、年間1.9万円しか人材のレベル向上に追加投資していないとも読み取れるわけです。売上高の1%にも満たしていないわけですね。

ここは、人材に教育・研修する形で投資することで、同業他社との差別化を図ってみてはいかがでしょうか。

日本の労働人口は減少傾向です。現在の従業員の能力開発に力を入れることで、より安定した経営を検討されてはいかがでしょうか。

株式会社マネジメントセンター
主任コンサルタント:小山 邦広

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