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人事評価でまず、ここを見る

サービス業の人事評価対策:2つの対策で従業員のパフォーマンスを上げる

皆さんは、ゲラゲラ笑いながら怒ることはできますでしょうか?試しに、相手が無断で2時間してきた人だと思ってやってみてください。ゲラゲラ笑ってばかばかしくなるか、怒りに任せて笑うことを忘れてしまいます。ちなみに出来たら芸能人になれます。竹中直人氏はそれを出発点にして俳優への活動に道を進みました。

さて、来月12月には賞与が支給される法人が多くみられるでしょう。どのように個人の支給額を決めてますでしょうか?
公平に支給額を決める方法として、人事評価を導入されている法人様も多くみられると思います。それではその人事評価制度は正しく機能されているでしょうか?

まずは、評価項目を見直してみましょう。
人事評価には評価項目がありますが、大きく分けて2つに分かれます。

結果による評価項目仕事の成果について評価する項目
(例:個人の売上高、稼働率、生産高など)
プロセスによる評価項目仕事の成果に結び付く過程について評価する項目。
(例1:教育による成長、業務改善、課題解決など将来的に業績に直接つながる評価項目)
(例2:現場での対応力、コミュニケーション能力など仕事する従業員個人の能力についての評価項目)
(例3:責任感、社会性、チームワークなど仕事をする従業員個人の取組姿勢についての評価項目。情意評価ともいいます)

 

私自身、多くのサービス業(特に介護・福祉業)に携わりました。
そこで経営者から聞いた言葉に「現場にいる従業員をどの結果を評価する?」というものがあります。

結果の評価は、一般的に数値化される傾向にあります。
例えば、個人の売上高を評価する場合は、「半期に目標とする●●万円に達する」と表示することで、その個人が達成したかしないかが一目瞭然になります。
しかし、サービス業は個人の貢献した結果が数値しにくく本人にも明示化される傾向にありません。またチームでサービスを提供する場合、どの点が個人の貢献なのかが不明になります。

この点の解決策として方法は2つあります。

①数値によらない評価項目を設定する

現場の従業員の役割は何よりも「サービスをお客様に提供して満足を与えること」になります。役割をこなしたことを評価すると良いのです。例えば「必要とされる業務を滞りなくこなしていたこと」を評価してはどうでしょうか?
従業員の皆様が時間通りに来て、お客様の求めることをこなして満足させるって、当たり前に思えるかもしれません。しかし、当たり前に行ったかを目に見える形で評価することは従業員にとって自分の居場所を認められた感じがして、モチベーションアップにつながります。

また、「相手に満足を与えること」などに焦点を当てた評価項目を設定する方法もあります。例えば、以下のようなことをした人に高評価してはどうでしょうか。
・クレームが起きてもフォローして収めた
・マニュアルに書かれていない対応して、お客様に感激を与えた
・臨機応変に個人個人のお客様の要望を見極めて、対応した

ちなみに、相手にはお客様のほかに、一緒に働く職場の同僚も含まれます。職場の同僚のモチベーションがあがると、おのずとお客様の満足度も上がりますので、検討してみましょう。

②取組姿勢の評価の比重を重くする

評価項目には結果の評価のほかに、プロセスによる評価項目があると申し上げました。
取組姿勢の評価項目に重きを置いてみてはいかがでしょうか?

サービスする従業員のパフォーマンス性は、取組姿勢に左右されることが多いです。
冒頭で笑いながら怒る話をしましたが、人間は思うこと、言葉に出すこと、身体を動かすことに一貫性がないと、違和感を覚えて一つの感情にまとめようとする習性があります。笑いながら怒ろうとすると、笑うようにつられてしまうという具合です。

このことからも、従業員の取組姿勢を評価し、承認する関係を築くことで従業員のサービスが安定して提供できるのはないでしょうか。しかも取組姿勢は、能力を向上させると違い、今すぐ従業員本人が気づくことが出来れば、すぐに良くなることが可能になります。コストパフォーマンスの面からも取組姿勢を高く評価してはいかがでしょうか。

ちなみに、取組姿勢の評価項目に積極性・チームワーク・責任感などがあるのですが、社会性を項目に入れることをお勧めいたします。なぜなら、社会性は一般常識を兼ね備えた方なら誰でも高い評価を受けられるから、相手を認めやすいのです。ぜひとも参考にしてください。

人事評価は、賃金・賞与などの処遇を決めていく面があることは否定しません。
しかし、従業員の長所を見つけ、パフォーマンスを上げていく側面もあります。今後も、評価制度について私たちで提案できる内容がございますので、もし興味ございましたら、ご覧になってください。

株式会社マネジメントセンター
主任コンサルタント:小山 邦広

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